2017年はミラクル元年!?(元クズ田中)
記事一覧へ公開日: 2017/01/05
新年あけましておめでたいのかと問われたら、たしかにおめでたいとは思う。昨年に引き続き2017年もよろしくお願いしますとも思うが、年が変わったからといってなにかが劇的に変わると思ったら大間違いだ。
年が変われば急にスロで勝てるようになるのか? 否。理由もなく仕事が増えるようになるのか? 否。
年が変わったところで自分の意識や行動が変わらなければなにも起こらない。新たな武器を持たないことには道はひらけないわけだが、35年間もクズな人生を歩んできて、いまさら変われるかよ。だったらあのときとっくに変わっていたぜ。変わってたまるかよとは思うのだけど、密かな期待がないわけではない。
ただ年が変わるだけなら期待もしないが、今年は12年に一度のサイクルでやってくる酉年。つまりは年男なわけで、バードマンの自分としてはその意志にかかわらず、思いがけないミラクルを武器に、この1年を乗り切れるんじゃないかという期待はある。
具体的な予感がないわけではない。甥っ子、姪っ子のためにお年玉を用意してはいたが、挨拶のごたごたで渡すタイミングを失って、へべれけになった1月3日の晩。飲み屋をはしごしている際にポケットの中に残っている千円札の束を発見するというプチミラクルはすでにあった。年明け早々、取れたかぶせモノを付けに行った際に歯医者の嬢が、赤ちゃんに話しかけるような口調で接してくるという疑似赤ちゃんプレイ(オプション料金無料)も体験できた。今年はいつにないスタートダッシュを切り、このまま素敵なジャパンライフを突っ走れる手ごたえはあるのだけど、残念。諸般の事情によって2017年の上半期はフィリピンのセブ島を主戦場にすることが決まっているため、そもそも僕のジャパンライフは未来がないわけである。
フィリピンに干支、年男の文化なんてきっとないし、あっちに行ったらまた、いつも通りの日常が待っているんだろうな。そんな運命をなかば受け入れながら懇意にしている愛媛住まいのフィリピン人(男)と飲んでいたら、見ず知らずのフィリピン人(セブ在住)からfacebook経由でメッセージがあった。
基本、facebookは実際に会ったことあろうがなかろうが申請を受け入れることにしているので、面識のない人からメッセージがくること自体は珍しくない。だけど、そのプロフィール画像がカワイイのである。いたずらに、カワイイのである。
向かいの席で飲んでいるフィリピン人にバレないように、こっそりやり取りを続ける。
女『ハーイ、いまなにしてるの?』
田中「いま友達と飲んでるよ」
『あなた、セブによく来るんでしょ? 次はいつくるの?』
「次は1月17日に行く予定で、たぶん3ヶ月くらいは滞在すると思うよ」
『もしよければ、日本からお土産買ってきてくれない?』
まあ、よくある話だ。フィリピン人に絶大な人気を誇る日清カップヌードルのシーフード味を買ってきてほしい。アーモンドチョコレートがほしい。キティちゃんのグッズがほしい。この手の話はいくらでもあるわけで、基本的には「機会があれば買っていくね」と軽くいなして終わりなのだけど、相手はプロフィール画像がいたずらにカワイイのである。僕が買えるものであれば、相談に乗ろうじゃないか。そう返信をしたところ、heheheという乾いた笑いのメッセージと共に、こんな画像が送られてきた。
日本が世界に誇る、ペペのローションだった。なかでも、特に日本の風俗店で使用されることの多い、ペペ360Nという型番、ベーシックタイプの無味・無臭、中高粘度ローションだった。
会ったこともない人間に対して、ペペのローションを、しかもビッグサイズをできれば2つという注文つきでお願いするこいつは何者なのだろうか。もしかしたら、あなたとこのローションを、、、という、新手のナンパなのだろうか。
そんなことを考えつつ、なんて返事をしようか熟考していたら、後ろから携帯を覗きこんできたフィリピン人の友人が、そのいたずらにカワイイ画像を見てこう言った。
典型的なレディボーイだね。
ん? んんっ? 僕がこんなに心惹かれていた画像が、典型的なレディボーイなのかい?
まず、顔の力が強すぎるよね。それに下唇が女の子のソレじゃない。さらに骨格が明らかに違うし、そもそもこの名前はレディボーイが好んで使う名前で、それに……
えーーーい。もういい。もうたくさんだ。
やっぱり、年が変わってもそれだけでミラクルなんて起こりはしない。自分が変わらなければ、なにも変わらないのである。というわけで編集長。2017年もクズは平常営業です。
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