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元クズ田中

文章から透けて見えるもの

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公開日: 2018/02/23

たとえばセブンスピリットにインターンにきたいという学生がいたとして、物理的に日本とフィリピンとだから会おうにも事前に会うことはできない。となるとスカイプで話しましょうかとなることが多いのだけど、僕の場合、それとは別に、インターン希望についての思いをメールで文章として送ってくれとお願いすることがある。僕がライターという仕事をずっとやっていたというのもあるのかもしれないが、文章を読めば、だいたいその人がどういう人間かというのが見えてくるからだ。

 

とはいってもそこまで厳しいわけではなく、いままでメールを読んだうえで、その文章が理由でインターンを断った学生というのはたったひとりしかいないのだけど、やっぱり発したらそのまま流れていく言葉とは違って、何度でも書きなおそうと思えば書きなおすことができるのが文章。文章を書き、見直し、修正をし、送信ボタンを押すまでの過程の中で、そこには深層的なものを含めて様々な思いが滲み出る。

 

いつだったか、木村(魚拓)さんにこんなことを言われたことがある。

 

田中の文章からは、早く書き終えて飲みに行きたいという気持ちが透けて見える。

 

ライターを始めた当初は完全に夜型で、夜中に家で黙々と原稿を書いていた。だけども仲間ができて飲みに行くのが楽しくなってからは仕事を日中にやるようになり、夕方にはなんとか仕事を終わらせて飲みに行くようなスタイルに変化した。それからしばらくしたあとのことだった。

 

たとえば〆切が今日の19時で、17時には飲みに行くために家を出ないといけない。そんな状況のなかでデッドラインが刻々と迫ってくると、これでいいやとなることもたしかになくはなかった。もちろん最低限のクオリティは保っていたつもりだけど、もっとじっくり考えればより良くなる可能性があったんじゃない? と言われれば、たしかにそうだったかもしれない。そういうところを、木村さんにはしっかりと見られていた。

 

 

僕がガイドを離れてセブに住むことになったときも、多くの人が頑張れよと言ってくれるなかで、木村さんには「お前、逃げたかったんだろ?」と言われた。

 

もちろんセブ行きの理由はたくさんあってひとつではないけれど、僕のなかでいろんなものからの逃げという理由がたしかにあって、だけどもその理由だけはなるべく周囲に悟られないように心がけていた。それをズバッと言われたときは、正直言って、ビックリした。

 

そんなこともあって僕は木村さんの助言については、それがたとえ厳しい言葉であったとしても間違いなく的確だと思うから自分の中で受け止めようと思っているし、こちらが表面的な部分だけうまく取り繕おうとしても、たいていのことはお見通し。

 

きっと、この文章を読んだとしたら、僕がこのあと急いで飲みに行こうとしていることも、あっさりとバレちゃうんだろうなと思う。

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