ロマンとリアルの狭間で
記事一覧へ公開日: 2018/05/04
箱の外から物理的に認識できる数字や情報のみを信じて淡々と稼働を積み上げていくリアリストか、それともけして見ることのできない箱の中の数字に思いをはせるロマンチストか。極論すればスロッターはこのどちらかに分類されると思うのだけど、僕の肌感覚でいうならば前者の割合が3で、後者が7。もちろん僕も、見えないものに想像を膨らませては一喜一憂する、ロマンチックが止まらない系男子である。
ロマンチストであるがゆえに、バックパックを背負ってこれまで旅に出てきた。もちろん行き先リストをひとつずつ順に塗りつぶしていくような旅ではなく、土地のニオイを感じ、どこに行くかを決めることなく雲のように流れていくロマンチックトラベル。そんなロマンの行きついた先にNPO法人があったと思うのだけど、NPO法人の運営というのは理想の世界に想像を膨らませながらも日々の金勘定をきっちりやらなければならない、いわばロマンとリアルの二刀流。いや、弱小NPO法人ではお金のやり繰りに頭を悩ませる時間が思いのほか多いので、ここ数年の僕はリアリストになりつつあった。
ここをカットすればもっと経費が削減できるんじゃないか。スタッフの提案は理解できるのだけど、予算が取れないからその計画は見送ろう。次から次へと迫られる決断を、ときに機械的にジャッジしていく日々は、僕の心を変えていく。いかに合理的に作業を進めるかというのはたしかに大事ではあるけれど、合理化の過程でそぎ落とされていく不合理の中に、真実が眠っていることがあるのが僕たちの活動だ。
近すぎると全体を見渡すことができないが、外から俯瞰で眺めるからこそ見えてくるものってある。セブから客観的に見ているからこそ日本のパチスロに対して湧き起こる感情もあるし、フィリピンを離れたからこそ感じることだってあるだろう。
というわけで旅に出ようと、どこに行こうかと考えたときに、最初に浮かんだのがメキシコとキューバだった。メキシコで本場のテキーラをやり、キューバで踊るように暮らす人たちと葉巻をふかす。いま、僕がもっともロマンを感じる地に行こうと、思ったが吉日。すぐさま航空券を購入し、キューバで泊まらせてもらう家主のArmelleとチャットでやり取りをする日々に、すでにロマンを膨らませている(Armelleはべっぴんさんです)。
※写真のテキーラは友人の誕生日会のものです。さすがに僕はこんなに飲めません……
メキシコの空気を吸ってなにを感じるのか。カリブ海に浮かぶ社会主義国でなにを思うのか。行ってみないことにはわからないが、できることならメキシコの地で僕の大好きなデルソルを打ちたいと、ノーマルビッグをスーパービッグに変換させる本場のテクニックを見せてやりたいとは思っているが、DMMぱちタウンで検索する限りでは、メキシコにデルソルの設置店はなさそうだ。求む、設置店情報。
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