選挙戦線異状アリ!?
記事一覧へ公開日: 2019/05/09
フィリピンは現在、3年に1度の中間選挙に向けた選挙運動の真っただ中。来週の月曜に上院(定員24議席の半数)、下院(全291議席)、地方選挙(州知事、副知事、州議会議員、市町長、副市町長、市町議会議員)の投票が行われる。
まあ、僕はフィリピンでの選挙権はないわけで、ある意味ではどうだっていい話なのだけど、それでも細かなところでいえば前回の選挙で市長が変わってからそれまで借りられていた市の大型バスが借りられなくなったり、投票日の前日と当日は飲酒が禁止されていたりと、影響がないわけではない。
※選挙期間中は候補者の乗っていない選挙カーが、ただダンスミュージックを垂れ流しながら町中を走り回り、壁には一面にポスターが貼られる。なにも、こんなに貼らなくても……
まあ、そんな話はいいとして、投票率である。日本では選挙の投票率はおおむね50%程度。特に20代の投票率は30%台の低い数値となっているようだが、フィリピンの投票率はいつだって70%オーバー。月曜の投票日は休みとなり、土日を利用して人々は投票のため故郷に戻っていく。
選挙はとても大切なものなんだ。投票するのが当り前だろ?
ダイビングショップで働く、とあるフィリピン人はそう言うが、僕は知っている。フィリピンでは当り前のように票が売買されており、こいつに投票すればいくら、こいつならいくらというように、候補者の支持者がそれぞれの家庭に値段を告げにくる。そして、投票日には投票所の外に彼らが待機しており、投票した人間にはその場で現金が手渡されるのだ。
なんだか激アツイベントの抽選にアルバイトを並ばせ、良い番号を裏で買い取っているような、そんな光景を想像してしまうが、そんなことをしたら、お金がほしい人は政策どうこうではなく、1番お金をくれる候補者へ投票するに決まっている(もちろんお金を断って自分の意思で投票する方も、たくさんいます)。
正直に言って僕はダメな大人なので日本の政治にもあまり関心はないが、NPO法人や、ぱちんこ・パチスロ業界を良くするために頑張ってくれる議員がいるのなら喜んで投票したいと思っているし、僕に学歴と地盤があれば市政・国政に打って出たってかまわないと思っているが、フィリピンでの出馬はまっぴらごめんの命がけ。
※うまく学歴を詐称できたなら、松山市長をまずは目指します
3年前の選挙が終わった直後、フィリピンではこんなニュースが流れていた。
今回の選挙戦がらみの殺人による死者数が、はじめて100人をきりました。これは安全対策のたまもの。作戦は大成功といえるでしょう。
在フィリピン大使館からも投票日前後のデモや集会への立ち入りは避けるよう連絡がきておりますゆえ、今週末に渡比される皆様はお気をつけください。
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