I have a dream
記事一覧へ公開日: 2020/03/12
フィリピンに住んでもうすぐ10年ですと言うと、「じゃあ、このまま死ぬまでフィリピンにいるんですね?」と、ご丁寧に僕の死に場所を指定してくださる方がけっこういるのだけど、僕にだって夢がある。
I have a dream.
キング牧師の夢は人種差別のない世の中だったが、僕の夢は、徒歩5分圏内にモスバーガーと6枚交換の優良店がある家で暮らすことだ。
※私には夢がある。
いつか僕もこのような場でモスバーガーへの思いをアツく語りたい
同じフィッシュバーガーなのに、他のチェーンとモスバーガーではどうしてああも違うのだろう。こちらからフィッシュと頼んでいるのに、なんでわざわざ「“お魚の”フィッシュバーガーですね」と念を押して聞き返してくれるのだろう。
お魚の種類さえもわからない、フィッシュという漠然とした響きに本来、不安症な僕は躊躇するはずなのに、その不安をも上回るマヨネーズとお魚、そして粗く刻まれた玉ねぎとのハーモニー。こんなに求めているはずなのに、家賃と交通アクセスだけで引っ越し先を決めてしまい、あとになって最寄り駅にモスバーガーがないことに気がつき、何度、後悔したことだろうか。
※この溢れんばかりのマヨネーズ。ああ、マヨネーズとフィッシュの間に挟まって眠りたい
6枚交換の優良店もハズせない。その昔、住んでいた家の近所に8枚交換の優良店があった。その店は8枚が7枚になり、6枚、等価と数年をかけて交換率をかえていった。どの交換率であっても交換率なりの優良店ではあったのだけど、設定配分とつかみやすさ、客付きすべてを含めて、もっとも勝ちやすかったのが6枚交換。それ以来、僕の中でのベスト交換率は6枚と決まっている。
交通アクセスはほぼ同じ。築浅の2LDKが4万円、だけど近所にモスも優良店もないのならば、そんなものに価値はない。築43年、耐震基準を満たしていない1Kのどくだみ荘でも、モスと優良店があるのなら、そちらを優先しようじゃないか。
※どんなタワマンよりもモスの厨房に住みたい
そう思っているからこそ、モスも6枚の優良店もないフィリピンは僕の終の棲家ではないと、死に場所ではないと、いずれは日イヅル、モスアリシ国ジパングへの帰還を考えていたのだけど、ショッキングなニュースが飛び込んできた。
2020年2月27日。マニラにモスバーガーのフィリピン1号店がついにオープン
マニラにオープンしたということは、3年後には必ずセブにもやってくる。あとは6枚の優良店か……。
ライター・タレントランキング