第一印象

第一印象の悪い人は、深く付き合うといい人である

小さい頃、僕はこの言葉を母から何度も聞かされ、それを信じて第一印象だけで人を判断することのない人間に育ちました。

もちろん良いに越したことはないけれど、たとえ第一印象が最悪だとしてもそれがその人のすべてだとは捉えずに、まずはその人の良いところを探してみることが大事だと、母は常々言っていたのです。

その結果、たしかに深く付き合えば本当に悪い人間などなかなかいないと、人間誰しも良いところの一つや二つあるもんだということがこの31年の人生の中でわかったのですが、中にはどんなに歩み寄ってもつっけんどんな態度でこちらを寄せつけようともしない、第一印象を覆すのに相当な時間がかかった人も少なからず存在しました。

仕事のみでの付き合いならいざ知らず、プライベートでも時間をつくって何度もその人のことを知ろうとしましたが、いつも僕だけに素っ気ない。他の人には笑顔をみせたり優しくすることもあるんだからきっとこの人は悪い人じゃない、まだ本質が見えていないだけなんだと思ってみても、どうしても悪いところばかりが目立ってしまう。終いにはその人のことを良く思っている人達に対してまで腹が立ち、アイツは悪いヤツだと、あんなヤツのどこがいいんだと理不尽な怒りを第三者にぶつけてることもありました。

朝から1400あべしは当たり前、256なんかで当たりゃしない。AAA…と西島君かと言いたくなるようなモードAの繰り返しで、やっと当たったと思ったらシンシンサウザーシンシンときて単発終了。好きだよと伝えればいいのに…じゃないよバカヤロー。

毎度のようにこんな仕打ちを受けながらも、転生にもきっといいところはある。第一印象どころかその後もストレスの溜まる付き合いしかできていないけれど、一度イワしてやればきっといいところがわかるはずだと打ち続けたのですが、一向に振り向いてくれる気配はありませんでした。

それでも諦めずに何度も何度もトライしていましたらば、そのうち少しずつ心を開いてくれまして、先日、転生では初となる一撃万枚を達成した際に、やはり母が言っていたことは正しかったと、母は偉大だと痛感した次第であります。