開発チームしか知らない情報は身内も現場で知る

確か「それ」を知ったのは、年末も押し詰まったお昼時だったはず。このコラムでも触れたYouTube動画撮影の数日前、開発部門の人間と昼ごはんを食べていたならば「GODモード引いて動画で見せつけちゃってくださいよ」と。ん？　GODモード？　それは何ぞや。いくら自分が細かいことを知らないといっても、さすがに今回は出ている情報を頭に入れて『沖ドキ！GOLD』実戦に臨むべく知識はそれなりに入っておりまして。当時ネット上に出ている情報から販売資料に至るまで、そんなモードの存在はない。記憶を紐解いても、当時の私が見ていた会議資料にもそんなものは存在していないのですよ。

年末ということもあり、そのままバタバタで当日の撮影を迎え、ちゃんと正式にGODモードの存在を知るわけです。私が外でべらべらしゃべると思われているのかわかりませんが、身内にも情報を隠してユーザー様にびっくりしてもらおうとする姿勢はお見事の一言に尽きる！　機械作りにも自信があったのでしょうが、その結果「なんか即連モードがあるよね」「液晶画面横のランプが光った」「テンパイ音GODと同じだったはず」という情報が出始め、ユーザー様発信で情報が拡散されていくことになるのです。狙い通りになったことは結果論ですが、年明けに正式に情報を出させて頂き、本当に存在することが確定したのでした。幻ではないと。

まあ販売や広報側のスタッフも、もし知らされていたら秘密をしゃべることは会社員としてしないまでも、どうしても早々にプラスになる情報は拡散したいと考えてしまうはず。そういったことも踏まえた上で開発チーム内にて情報を隠していたのでしょう。思えば『沖ドキ！』シリーズ前作の「DUOモード」も同じように情報を出していませんでした。でもDUOモードは揃うラインの違いや1G連といったわかりやすい特徴があったので、幻のモードというよりは「なにこれ？」という違和感の方が強かったかもしれませんね。DUOモードは明確で、GODモードは一瞬の違和感くらいにしか気が付かない場合もあり、よりその存在有無が盛り上がったのでしょう。

ユニバーサルマシンでいえば、この手のプレミア級出現率演出で、事前情報が出回っていなかった……と言えば5号機『アナザ―ゴッドハーデス』がすぐに思い浮かびますよね。これも条件到達して聞けた方は最初びっくりしたと思うのですよ。まさかあのハーデスの世界観で「タッチ」ですからね。

これも『沖ドキ！GOLD』同様、開発チームで秘密裏に進めていた演出で、販売にも広報にも初手から情報を出すつもりはなかったはずです。しかし私は早々にその存在を知ることになります。タッチはご存じ岩崎良美さんの楽曲です。よってこの曲を機械に入れ込むとなると、楽曲使用料等を支払うことになりますよね。よって稟議が上がってきました。会社ですから「この機械にこういった曲を使用して、その対価で●●円支払います」というお伺いを各所に立てるのですが、稟議を見てこう思うわけです……「は？　ハーデスでタッチとは。どういうことかな、と」。当然関連部署のトップに確認をすると「バレましたか……。絶対に内緒にしてくださいね」となり、その存在を知るわけです。

さてご存じかと思いますが、『沖ドキ！GOLD』に続いて、４月中旬ホールデビュー予定で『アナザーゴッドハーデス-解き放たれし槍撃ver.-』がデビューします。発表後からの反応を見る限り、やはりその反響の多さゆえに期待の大きさを感じますね。ご期待ください！　そして今回も私は何も知らされておりませんので、そこも含めてお楽しみに！

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