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リスキー長谷川

お蔵入り機種が生まれる理由

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公開日: 2021/10/13

 

前回、最初にプロモーション活動に携わった機種は『怒濤の剣』とコラムに書きました。以降、現在稼働中の6号機『SLOTタブー・タトゥー』に至るまで、何らかの形で販促業務に関わってきたわけですが、何らかの理由で発売に至らずお蔵入りになった機種も多々あります。

 

機種開発には短くても1年半から長いと2年以上液晶搭載機ならばかかるわけで、それだけ時間をかけて開発した機種が日の目を見ないというのは、開発したチームの気持ちを考えれば残念でなりません。

 

 

 

 

が、いろんな事情があって泣く泣く発売しなかった機種が、私が入社してからも10タイトル以上あります。

 

なぜ機種開発も終了し、タイトルによっては保通協試験まで通過しているのに販売することなくお蔵入りするのか。いくつか代表的な理由があります。

 

まず1つは、遊技機仕様の切り替えによってスペックが古くなるパターン。

 

例えば内規の変更があり、新しいゲーム性が搭載可能となったとします。多くのタイトルはその部分を作り直し、ベースのゲーム性を変えずに作り替えることとなりますが、元来のゲーム性と新しく許された仕様が全く合わない場合はバージョンアップにあまりにも時間がかかりすぎるという理由から、作り直すという選択肢を取らないこともあります。そうなると、元来の仕様で最後まで作り続ける、もしくは途中で開発を終了することになるわけです。

 

また元来の仕様で開発を終えたとしても、その時点での市場感としてあまりにも仕様が古すぎると商品価値はかなり劣ってしまいます。よって販売を諦めることもあります。

 

またこれと似た理由で、開発終了した機種が複数溜まってしまい、リリース時期を逸してしまうことよって発売を見送る場合もあります。開発チームは当然ながらチームごとスケジュールを遵守して機械開発を進めますが、先にも書いたように内規変更等の仕様変更や、ブラッシュアップに時間がかかることもあり、どうしてもスケジュール通りにいかないなんてことも。

 

結果、同時期に数機種適合をいただき、さてどの機種から販売しようと順番が付いてしまうと、最後に残った機種が、気が付けば販売時期を逃すなんてこともあるんですね。

 

入社した当時がまさにその状況で、販売できるタイトルが4~5機種あり、どの機種から販売するか? それならばフィールドテスト、いわゆるロケテストをして稼働の良かったものから販売する方針となりました。

 

以前、準直営店にてロケテストを頻繁に行っていたこともあり、当時の弊社にはそういった文化が根付いていたのだと思います。都内優良店舗に2~3週間程度設置してもらう段取りと、データを提供してもらう約束をしてひっそり世に出ていない機種を設置し、稼働させました。

 

 

 

 

『アクセルビート』『エージェントチームSSS』『グルーヴィーグルーヴ』『バーサス7R』『タコスロ7R』『レジェンドオブヒーローズ』『スーパーリアル麻雀』『ブルブルドギューン』『デュエルドラゴンキングダム』。

 

 

 

 

 

これらタイトルをいくつかのホールで導入させていただき、最終的には3機種を正式に発売。それ以外の機種は販売には至らなかったと記憶します。

 

 

 

 

ART機の性能が爆発的に上がっていった時期であり、仕様的にも古く感じてしまう機種が多数。『スーパーリアル麻雀』の発売時期が2009年2月、『緑ドン 花火の起源探求乃巻』が2009年5月というスケジュールを見ても、それがわかるでしょう。

 

ちなみにここに上げた未発売タイトルはロケテストホール以外、ユニバーサルカーニバルで1日限りではありますが、ユーザーの皆様にお披露目をしています。

 

個人的には『レジェンドオブヒーローズ』がお気に入り(※権利関係で写真はお見せできません)。

 

マスターズリーグというプロ野球OBで結成されたチームを用いた機種で、プロ野球ファンとしてはたまらないゲーム性でした。浪速の春団治、阪神タイガース川藤選手が代打で出てくる演出があり、信頼度は高め。「そんなに代打成績高くないよな……」と思いながら、資料眺めていた記憶があります。

 

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