アイムジャグラーEX(2007年)
北電子
パチンコ・パチスロ特集
更新日: 2023/10/20
パチスロにおける純増(枚数)とは「払い出された枚数からBET枚数を引いた数」で、純粋に増えたメダル数のことをいいます。15枚払い出された場合、3枚掛けなら純増は12枚。これが最も単純な純増です。
ただしひと言に純増と言っても、1Gあたりであったりボーナス全体のことであったりと、場面によって意味するところが違う場合もあります。まずは主に使われる純増のパターンを見ていきましょう。
1回のボーナスで獲得できる枚数のこと。『ジャグラー』シリーズ(北電子)のBIGボーナスを例に挙げると、5号機の『アイムジャグラーEX』が純増約325枚で、それ以外は312枚。6号機の『アイムジャグラーEX』は約252枚となっています。
ATやART中の1Gあたりで獲得できる枚数のことを指します。差枚数管理型のAT・ART機では消化スピードの目安となり、ゲーム数管理型では獲得期待枚数を算出する目安になります。
特にゲーム数管理型では、獲得期待枚数とその時点で獲得している枚数を合算し自身の投資額と比べることで、AT・ART終了時のおおよその収支を算出可能。そのため、1Gあたりの平均純増枚数は、ゲーム数管理型のパチスロでは特に重要な要素と言えるでしょう。
機械割から1Gあたり(通常時やボーナス・AT等も込み)の純増枚数を計る場合もあります。具体的な計算式は以下の通りです。
機械割が100%ちょうどなら1Gあたりの純増は0枚、機械割110%なら1Gあたりの純増枚数は0.3枚になります。
そしてこのように算出した数字は、その日の消化ゲーム数に応じた純増期待枚数を算出するのにも役立ちます。『パチスロひぐらしのなく頃に祭2』(オーイズミ)を例に挙げ見ていきましょう。
この機種の設定1は目押しが完璧なら機械割は“103%”。先ほどの式に当てはめると1Gあたりの純増枚数は“3.09枚”になります。そして投入枚数3枚を引いた“0.09枚”が、ボーナスやARTも含めた1Gあたりの平均純増というわけです。
つまり、仮に設定1を5000G消化したとすると、純増期待枚数は0.09×5000=450枚ということになります。
では、ここからは上の項目で説明した純増のパターンごとに、「自分で純増枚数を算出する」ための計算方法を紹介していきます。
まずはボーナスタイプですが、最もわかりやすい6号機の『アイムジャグラーEX』を例に見ていきましょう。
BIG中は2枚掛けで毎ゲーム14枚の払い出しがあります=1Gごとの純増は12枚。総払い出し枚数が280枚を超えるとBIGは終了するので、14枚の払い出しが20回でちょうど280枚です(280枚ジャストなら終了しない)。
そして最後も14枚の払い出しがあるので、「純増12枚×21G」で252枚の獲得となるわけです。同様にREGの場合は「純増12枚×8G」で96枚の獲得となります。
ちなみに払い出し280枚超でBIG終了というのは本機固有のスペックであり、6号機の限界スペックは「払い出し285枚超」で終了。したがって、6号機のBIG1回での限界純増は、理論上「1枚掛けで15枚の払い出し20回」となり純増は280枚(純増14枚×20)、総払い出しは300枚(払い出し15×20)となります。
続いてはAT・ART中の1Gあたりの平均増加枚数。これを算出するには“小役確率解析値”が必須で、計算式は以下のようになります。
1Gあたりの払い出し枚数期待値-3枚=1Gあたりの純増枚数
解析数値が判明している『戦国乙女3~天剣を継ぐもの~』(平和)で実際に計算していきましょう。
リプレイを3枚の払い出し扱いで計算すると、リプレイの出現確率は1/7.3なので「7.3Gに1回3枚の払い出しがある」ということになります。これと同様に、1.4Gに1回15枚役(押し順ベル)が揃い、10Gに1回共通1枚役が揃う…となるわけです。他の役も同様に当てはめると下記の計算式となります。
1Gあたりの払い出し枚数がわかったら、そこから投入枚数の3を引けばOK。11.42-3=8.42枚が1Gあたりの増加枚数となるのです。メーカー発表値は小数点第二位を切り上げて約8.5枚にしている、というところでしょう。
続いて機械割についてですが、計算式は『パチスロひぐらしのなく頃に祭2』を例に挙げて最初に説明した通りです。なのでここでは、機械割の純増の応用編としてひとつの楽しみ方を紹介しましょう。
例えば、下記のような状況を迎えたとします。
◆実戦台『パチスロひぐらしのなく頃に祭2』
◆消化ゲーム数:7000G/台移動なし
◆目押し:ノーミス
◆REG中のキャラ紹介:フレデリカ(設定6確定)が出現
◆総獲得枚数:2845枚
本機の設定6の機械割は110.0%のため、理論上の純増枚数は「0.3枚×7000G=2100枚」。しかし実際は2845枚を獲得しているわけですから、理論値より745枚も多く獲得しています。実戦結果と理論値を比較することで、どのくらい獲得枚数にブレがあったのか(ヒキが強かったのか弱かったのか)がわかるわけです。
このように、「理論上の期待収支と実際の収支」を算出・比較できるようになると、パチスロの楽しみ方にも幅が出てくることでしょう。
ちなみに、6号機の機械割上限である114.9%×9000G(1日に回せる限界ゲーム数の目安)を消化した場合の期待枚数は以下のようになります。
◆114.9÷100×3×9000=31023(総払い出し枚数)
◆3×9000=27000(総投入枚数)
◆31023-27000=4023(9000Gでの純増期待枚数)
6号機の理論値MAXは「約4000枚」。もちろん4000枚以上獲得できる可能性もありますが、目安として覚えておくのもいいかもしれません(笑)。なお、機械割自体の解説については、下記のページをチェックしてみてくださいね!
ここまで3パターンの純増について説明してきましたが、やはり純増を語る時は「1Gあたりの平均純増枚数」がメインになるはず。
というわけで、ここからは6号機の中でも非常に高い純増枚数を誇るマシンを紹介していきましょう。
1Gあたりの平均純増は驚異の約10枚。5号機はおろか、高純増機として名を馳せた4号機の初代『ミリオンゴッド』(ミズホ)に匹敵するマシン。この10枚という数字はほぼ理論上の最高値であるが、この先1Gあたりの純増に制限がかかる可能性もあるため、この圧倒的な純増スピードを1度は体験してほしい。
1Gあたりの平均純増約8.7枚と『戦国コレクション4』にはやや劣るものの、メダルが猛烈なスピードで増加していくことを実感できるマシン。2種類のボーナス「桜花繚乱」「傾奇御免の極当り」(ともに擬似ボーナス)についても、1Gあたりの純増は約8.7枚で20G継続。ATとボーナスが絡んだ際の出玉増加速度は抜群だ。
AT「ラグーンラッシュ」は1Gあたり純増約9.0枚と、こちらもかなりの出玉速度を誇る。ゲーム数管理型で、レア役での直乗せをはじめ(スーパー)ヘブンズラッシュなどの上乗せトリガーも搭載されていて、ツボにハマればあっという間にドル箱に手が伸びる。
設定1の場合、AT初当り出現率は1000分の1にすら届かないため腰が引けてしまいがちだが、それは破壊力の裏返し。1Gあたりの純増は約8.0枚で、AT開始時・レア役・押し順ベルでのポイント抽選など、上乗せのシステムが豊富に用意されている。また、完走濃厚のプレミアムATや宿命バトルといった、一発で完走を決められるトリガーがあるのも魅力だ。
2019年に登場し、1Gあたりの純増8.0枚、AT突入時の獲得期待枚数は設定1でも約1300枚など、6号機の可能性を感じさせてくれた台。純増約8.0枚は今ではそこまで驚くほどのものではないが、現在のパチスロシーンの功労者であることは間違いない。登場から2年近く経過した現在でもその人気は健在。
今や不動の人気機種となった、『北斗』シリーズ最新機種『スマスロ北斗の拳』。ATは小役パートとバトルパートに分かれていて、前者だと純増4.1枚/Gだ。ケンシロウとラオウが1対1でバトルを繰り広げるお馴染みの「バトルボーナス」がロング継続すると、かなりの出玉感を得られる機種となっている。
『キン肉マン』シリーズ最新機種『スマスロキン肉マン~7人の悪魔超人編~』のATは常に純増6.1枚/Gで増えていくが、筐体の貯留枚数カウンターが一気に増えていく感覚になるのが上位AT「悪魔大進行」に突入した時だろう。悪魔将軍バトルと悪魔大進行を行き来する“魔界ループ”の平均期待枚数が約3500枚と言われているだけあって、少しでも継続すればあっという間に増えていく。万枚も射程圏内に狙える機種と言えるだろう。
スマスロが本格的に導入されると同時に、2万枚の打ち止め機能である「コンプリート機能」が現実的に全国のあちらこちらで発生したことで話題となった『パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ』。AT「革命ラッシュ」は純増約7.2枚/Gとなっていて、現役のスマスロで最高峰の純増を有している。上位ATの「超革命ラッシュ」に突入すれば約90%でループするため、瞬発力はかなり高いと言えよう。
読んで字の如く、純粋に増えたメダル枚数を表す「純増」。
ボーナス全体の純増枚数や1Gあたりの純増枚数、機械割から見た純増枚数など、使う場面は複数存在します。しかし、いずれもプレイヤーの収支や勝負機種を決める際に、今後も深くかかわっていく言葉でしょう。
今回ご紹介した計算式を覚えておいて、新機種が登場した際に自分で色々計算してみるのも楽しみ方のひとつです。ぜひトライしてみてくださいね!
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